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今回は、近鉄グループ創業の地である大阪市の上本町エリアの開発についてお伝えします。
コロナ渦の影響で長らく静かだった上本町の再開発構想が、いよいよ動き出しました。
2025年8月、近鉄グループホールディングス(近鉄GHD)が大阪・上本町駅周辺の再開発を本格的に検討していることが明らかに。
再開発の中心となるのは「近鉄百貨店上本町店」と「シェラトン都ホテル大阪」。
総投資額は1,300億円超とされ、2030年以降の着工を目指す大型プロジェクトです。
■ 近鉄百貨店上本町店とシェラトン都ホテル大阪が刷新へ
上本町駅直結の「近鉄百貨店上本町店」は、地下1階から12階まで多彩な店舗が並ぶ老舗百貨店。
その前身である「大軌百貨店」は1936年開業と歴史が古く、近鉄の創業地として長く地域に親しまれてきました。
その南側にあるのが、2010年開業の複合ビル「上本町YUFURA(ユフラ)」。
新歌舞伎座や映画館、飲食店、オフィスなどが入居しており、百貨店とも館内でつながる構造です。
駅・商業・文化が一体となった上本町の中核を形成しています。
一方、向かい側の「シェラトン都ホテル大阪」は1985年開業。
40年を迎え、そろそろ大規模リニューアルの時期。
今回の再開発ではこのホテルの刷新も検討されており、鉄道・商業・宿泊・オフィスの再構成がポイントとなりそうです。
■ 上本町は“大阪都心東部”の要所
上本町は、大阪市内でも由緒ある上町台地の中心に位置します。
梅田・難波・天王寺と並ぶ主要エリアのひとつでありながら、落ち着いた住宅地としての顔も併せ持つ地域です。
その中心にあるのが「近鉄大阪上本町駅」。
近鉄大阪線・奈良線の2路線が乗り入れ、地下で大阪メトロ谷町九丁目駅とも接続。
奈良・伊勢志摩方面への特急も多く発着し、1日平均乗降人員は約6万3,000人(2022年度)。
近鉄単独駅としてはトップクラスの利用者数を誇ります。
梅田から約20分、新大阪から約25分というアクセスの良さも魅力です。
■ 「上本町六丁目ビル」で再整備がスタート
すでに現地では再開発の“前兆”とも言える動きが見られます。
近鉄不動産が建設を進めている「(仮称)上本町六丁目ビル」は、地上12階建てのオフィス・商業複合施設で、2027年2月竣工予定。
場所はシェラトン都ホテル大阪や百貨店の向かい側、千日前通り沿いです。
この新ビルを皮切りに、上本町駅前の街区が少しずつ再構築されていく見込みです。
完成後は駅前の動線が整理され、より一体感のある街並みが形成されるでしょう。
■ 2030年に向けて動き出す「次世代ターミナル構想」
近鉄GHDの経営計画では、上本町を“次世代ターミナル”として再構築し、
あべの・天王寺エリアと連携した新たな都市形成を進める方針が掲げられています。
上本町と天王寺は上町台地の北端と南端に位置し、直線距離でわずか1.7km。
地下鉄谷町線では2駅、徒歩でも20分程度。
エリア一体での再開発が進めば、東部都心の新たな拠点として注目が高まりそうです。
近鉄は2028年度末までに再開発の概要をまとめる予定で、
2030年以降、上本町エリアは再び大きく生まれ変わることになります。
■ まとめ:上本町が再び“近鉄の顔”に
創業の地でありながら、長く大きな動きがなかった上本町。
しかし、百貨店・ホテルの再開発を軸に、今後は鉄道・商業・文化・オフィスを統合した
「都市型複合エリア」として再び脚光を浴びる可能性があります。
2030年代の上本町は、
“昔ながらの情緒”と“次世代都市の機能”を併せ持つ、
大阪の新たな中核拠点として注目されるでしょう。
上記内容から今このエリアで不動産を仕込むことができれば将来のキャピタルが期待できるのではないでしょうか?