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今回は御堂筋線の延長に伴い与えた影響ついてです。
大阪府北部に位置する箕面(みのお)市は、北部に森林や観光資源が残り、南部が都市拠点として開発が進むまちである。
大阪の大動脈である大阪メトロ御堂筋線と相互直通運転を行う北大阪急行は、これまで千里中央駅(箕面市の南端)を終点としており、市の内部は鉄道空白地帯だった。
課題解決のため、千里中央駅から北に約2.5kmの延伸が実現し、2024年3月に「箕面萱野(みのおかやの)」駅と「箕面船場阪大前(みのおせんばはんだいまえ)」駅が同時に開業した。


新駅から梅田やなんばへ乗り換えなしでアクセスできるようになり、都心との距離がぐっと縮まった。
商業・子育て・交通機能が駅に集約、暮らしの利便性が向上
箕面萱野駅は高架構造で、南改札口からは「みのおキューズモール」と直結しており、フラットでスムーズな動線が実現している。

2025年3月、駅の高架下には全天候型の子ども遊び場「ゆずるキッズパーク」がオープンした。
箕面市のキャラクターをあしらった遊具が備えられており、地域住民や来訪者にとって身近な交流の場となっている。

交通結節点と道路網を整備、駅周辺のアクセス性を強化
子ども遊び場と同時に、駅南側には交通広場が新設された。
タクシー乗降場、送迎バス乗降場、障害者用乗降場が整備され、地下には700台以上収容可能な自転車駐輪場がある。
いずれも駅南改札口とは屋根付き通路でつながっており、雨の日でも濡れずにアクセスできる。
北口のバスロータリーと合わせ、駅を中心とした鉄道・バス・タクシー・自転車の交通結節点が整備された形だ。

駅周辺だけでなく道路交通も改善が進んでいる。
国道171号の渋滞緩和や駅周辺へのアクセス向上を目的とする都市計画道路「萱野東西線」は、大阪府が進める大規模事業である。
西部地区は2024年2月29日に供用を開始し、東部(石丸)地区については防災・安全交付金を活用して整備が続けられている。
新市立病院と研究開発型オフィスで医療と産業の拠点化へ
箕面船場阪大前駅から徒歩約4分の立地に、新市立病院の整備が進められており、現病院からのアクセス性は大きく向上する見込みである。
従来機能に加えて急性期医療の充実、がん診療の拡大、さらには災害医療拠点としての役割が大幅に強化される見込みだ。
当初計画より後ろ倒しになっており、現在は令和13年度中の開院を目指して設計業務が進められている。

また、2025年7月、JR西日本不動産開発は「(仮称)箕面市船場西2丁目プロジェクト」の本体工事に着手した。
延床面積約6,566㎡、鉄骨造地上7階建ての研究開発型賃貸ラボ・オフィスで、2026年秋の開業を予定している。
薬品や細胞を安全に扱える研究室を備え、大学や企業の研究開発部門の入居を想定している。

大規模住宅開発で人口流入が加速、地価も上昇
住宅供給面では、箕面船場エリアで総戸数728戸の大規模タワーマンションが2026年10月に竣工予定で、数千人規模の人口が新たに流入する。
箕面市全体の人口も増加基調を維持しており、2025年3月時点で約14万人となっている。同市によると、子育て世代からの人気も高い。
国土交通省が公表した2025年の公示地価によれば、箕面市全体の住宅地平均は前年比+2.79%の上昇だった。
箕面萱野駅近くの標準地でも価格上昇が確認されており、新駅開業や再開発による利便性向上が地価に影響しているとみられる。
課題も残る北大阪急行延伸エリア
北大阪急行延伸により新設された駅周辺では、東西方向の鉄道アクセスの弱さに加え、商業機能が集中し、周辺地域の空洞化を招きかねないリスクも指摘されている。
一方で、千里中央エリアと並び北摂地域の交通結節点として注目を集めている。
新病院や産業施設の開業を控え、エリアの価値は今後さらに高まエリアですね。 (健美家様参照)